Conditional Formatting (コンディショナル フォーマッティング)
Conditional Formatting(条件付き書式)とはGoogleスプレッドシート(Google Sheets)における、特定の条件に合致するセルの見た目(色、フォントスタイル、文字の色など)を自動的に変更する機能のことです。データの内容や値に応じて、視覚的に分かりやすく情報を強調したり、パターンを識別したりするために使われます。
例えるなら、学校のテストの採点で、「80点以上は赤ペンで丸をつける」「60点未満は青ペンで囲む」といったルールを自動的に適用するようなものです。これにより、一つ一つのセルを個別に色付けする手間を省き、データの傾向を一目で把握できるようになります。
条件付き書式の主な活用例
- データの強調表示:
- 「売上目標を達成したセル(例:目標値以上)を緑色にする」
- 「在庫が少ない商品(例:残数10個未満)のセルを赤色にする」
- 「特定のキーワード(例:『未対応』)が含まれるセルを黄色にする」
- 重複データの発見:
- 「重複するデータを含むセルを自動的に色付けする」ことで、入力ミスやデータの重複を簡単に発見できます。
- 進捗管理:
- 「完了したタスクの行に打ち消し線を入れる」
- 「期日が迫っているタスクのセルをオレンジ色にする」
- 視覚的な分析:
- 「セルの値の大小に応じて、色の濃淡を変える(ヒートマップ形式)」ことで、データの分布や傾向を直感的に把握できます。
条件付き書式の設定方法とメリット
Googleスプレッドシートのメニューから「表示形式」→「条件付き書式」を選択し、以下の項目を設定します。
- 適用範囲: 書式を適用したいセルや範囲(例:A1:C10)
- 書式ルール: どのような条件で書式を変更するか(例:「次の値より大きい」「テキストに含む」「日付が今日」「カスタム数式」など)
- 書式設定のスタイル: 条件に合った場合に適用する見た目(フォントの色、背景色、太字、斜体、下線など)
メリット:
- 視認性の向上: 膨大なデータの中から、重要な情報や異常値を瞬時に見つけ出すことができます。
- 作業効率の向上: 手動でセルに色を付ける手間が省け、データの更新に合わせて自動的に書式が適用されます。
- ミスの削減: 重複データなどの特定ルールに基づくチェックを自動化できます。
- 共同作業の円滑化: チームメンバー全員が同じルールでデータを視覚的に把握できるため、認識のずれを防ぎ、議論をスムーズに進められます。
条件付き書式は、Googleスプレッドシートを単なる表計算ツールとしてだけでなく、データの分析や管理を効率化するための強力なツールに変えることができます。