Data Validation(データ バリデーション)
Data Validation(データ入力規則) とはGoogleスプレッドシート(Google Sheets)における、特定のセルや範囲に入力されるデータの種類や形式を制限し、誤ったデータが入力されるのを防ぐための機能です。データの正確性と整合性を保ち、集計や分析をスムーズに行うために非常に役立ちます。
例えるなら、決められた形式でしか記入できない「アンケート用紙の記入欄」のようなものです。例えば、日付しか入力できない欄や、性別を「男性」か「女性」からしか選べないチェックボックスのように、入力する内容を制限することで、間違いを未然に防ぎます。
データ入力規則の主な活用例
- プルダウンリスト(ドロップダウンリスト)の作成:
- 「部署名」のセルで、「営業部」「開発部」「総務部」など、あらかじめ決められた選択肢からしか選べないように設定します。これにより、入力の手間を省き、入力ミスや表記ゆれを防ぎます。
- 「ステータス」のセルで、「未着手」「進行中」「完了」といった選択肢を用意し、進捗管理を統一します。
- 数値の範囲制限:
- 「年齢」のセルで「0以上150以下の整数」しか入力できないように設定し、明らかに誤った入力(例:-5、500など)を防ぎます。
- 「売上」のセルで「正の数値のみ」を入力可能にする。
- 日付や時刻の制限:
- 「開始日」のセルで「今日以降の日付」しか入力できないように設定し、未来の予定を誤って過去の日付で入力するのを防ぎます。
- テキストの長さ制限:
- 「商品コード」のセルで「5文字の英数字」しか入力できないように設定し、形式を統一します。
- カスタム数式による複雑なルール:
- 例えば、「パスワード」のセルで「8文字以上で、英字と数字を両方含むこと」といった複雑なルールを設定できます。
データ入力規則の設定方法とメリット
Googleスプレッドシートのメニューから「データ」→「データ入力規則」を選択し、以下の項目を設定します。
- 適用範囲: 規則を適用したいセルや範囲。
- 条件: どのようなデータを許可するか(リストから選択、数値、日付、テキスト、カスタム数式など)。
- 無効なデータの処理: 規則に反するデータが入力された場合の対応(警告を表示する、入力を拒否する)。
- ヘルプテキスト: 入力規則に関する説明やヒントを表示する(任意)。
メリット:
- データの正確性の向上: 誤ったデータ入力や表記ゆれを未然に防ぎ、データの品質を高めます。
- データの整合性維持: 統一された形式でデータが入力されるため、後の集計や分析が容易になります。
- 作業効率の向上: 特にプルダウンリストは、入力の手間を大幅に削減し、共同作業を円滑にします。
- ユーザーエクスペリエンスの向上: 適切なヘルプテキストを設定することで、ユーザーは迷うことなく正確なデータを入力できます。
データ入力規則は、Googleスプレッドシートをデータベースのように活用する上で、非常に強力で基本的な機能です。