Endpoint Management(エンドポイント マネジメント)

Endpoint Management(エンドポイント マネジメント)

Endpoint Management(エンドポイント マネジメント)とは、Google Workspaceの文脈において、企業や組織内で利用されるスマートフォン、タブレット、ノートパソコン、デスクトップPCなどのあらゆる「エンドポイント」(末端のデバイス)を一元的に管理し、セキュリティを確保するための仕組みのことです。

例えるなら、会社が社員に貸与しているパソコンやスマホ、あるいは社員が仕事で使う個人のデバイス(BYOD)を、IT管理者が一括して監視・制御し、会社全体のセキュリティポリシーを適用する「デバイス管理室」のような機能です。

Endpoint Managementの主な目的と機能

Endpoint Managementの主要な目的は、多様なデバイスからアクセスされる企業のデータとシステムを保護し、同時に従業員の生産性を維持することにあります。主な機能は以下の通りです。

  1. デバイス登録と設定の適用:
    • 組織内のデバイスを登録し、Wi-Fi設定、VPN設定、メール設定など、業務に必要な設定を自動的に適用します。
    • これにより、ユーザーは手動で複雑な設定をする必要がなく、すぐに仕事に取り掛かれます。
  2. セキュリティポリシーの強制:
    • パスワードポリシー: 強力なパスワードの使用を義務付けたり、定期的なパスワード変更を促したりします。
    • 画面ロックと暗号化: デバイスの画面ロック(PIN、パスワード、生体認証など)とストレージの暗号化を強制し、紛失・盗難時の情報漏洩を防ぎます。
    • アプリの管理: 業務に必要なアプリのみを許可したり、セキュリティリスクのあるアプリの使用を制限したりします。
  3. データ保護とリモート操作:
    • リモートワイプ(遠隔消去): デバイスが紛失・盗難に遭った場合や、従業員が退職した場合に、デバイス内の会社データを遠隔で完全に消去し、情報漏洩を防ぎます。
    • アカウントロック: 紛失したデバイスからGoogle Workspaceへのアクセスを一時的に停止させることができます。
    • 特定のデータへのアクセス制御: Context-Aware Accessと連携し、デバイスの状態に応じて特定の機密データへのアクセスを制限することも可能です。
  4. デバイスの監視とレポート:
    • どのデバイスがいつ、どのようにサービスにアクセスしているかを監視し、不審な活動を検知した場合は管理者にアラートを送信します。
    • デバイスのセキュリティ状態に関するレポートを生成し、コンプライアンス監査に利用できます。

Google WorkspaceにおけるEndpoint Management

Google Workspaceでは、Admin Console(管理者コンソール)からこれらのEndpoint Management機能を利用できます。特に、Google Workspace Enterpriseエディションでは、より高度な管理機能が提供されます。

リモートワークやBYOD(Bring Your Own Device:個人のデバイスを業務に利用する)が普及する現代において、Endpoint Managementは企業の情報セキュリティを維持し、管理者の負担を軽減するために不可欠なソリューションとなっています。


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