「どっちを見ればいいの?」GA4とサーチコンソール、2つのツールの決定的な違いとは

「Googleの分析ツール、2つもあってややこしい!」

「アクセス数を知りたいだけなんだけど、どっちを見ればいいの?」

Webサイトの運営を始めたばかりの方が、最初にぶつかる壁がこれです。

どちらもGoogleが無料で提供しているツールですが、画面の見た目も機能も全く違います。「とりあえず両方入れているけれど、使い分けが分からない」という方も多いのではないでしょうか。

結論から申し上げますと、この2つは「見ている場所」が決定的に違います。

この記事では、専門用語を一切使わず、「リアルなお店」に例えてその違いを解説します。これを読めば、もう迷うことはありません。

1. 「お店」で例えると一発で分かる

あなたのWebサイトを「実店舗(リアルなお店)」だと想像してください。

GA4とサーチコンソールは、それぞれ違う場所に設置された「監視カメラ」のようなものです。

Search Console(サーチコンソール)=「店の外」のカメラ

  • 設置場所: お店の入り口の外、看板の前。
  • 映るもの: 通行人の動き。
  • 分かること:
    • 看板(検索結果)を見て、立ち止まってくれたか?
    • お店に入らずに素通りした理由は何か?
    • そもそも、どんな人(キーワード)が店の前を通ったか?

Googleアナリティクス(GA4)=「店内」のカメラ

  • 設置場所: 店内、レジの前。
  • 映るもの: 入店したお客様の動き。
  • 分かること:
    • どの売り場(ページ)を長く見ていたか?
    • 商品をカゴに入れたか(コンバージョン)?
    • 何も買わずにすぐ出て行ってしまったか?

つまり、「お客様がドアを開ける前」を見るのがサーチコンソール「ドアを開けた後」を見るのがGA4です。


2. Search Consoleの得意分野:集客の「原因」

サーチコンソールは、「なぜ人が来たのか(来なかったのか)」という原因を探るツールです。

Webサイトにおいて「店の外」とは、Googleの「検索結果画面」のことです。

ユーザーは検索結果に並んだあなたのサイトのタイトルを見て、「クリックするか、しないか」を決めます。

【こんな時に見るツールです】

  • 「どんな悩み(キーワード)を持った人が集まっているのか知りたい」
  • 「検索順位は何位くらいなのか知りたい」
  • 「表示はされているのに、クリックされない(=タイトルが魅力的じゃない?)原因を探りたい」

→ 対策:記事のタイトルを変える、新しい記事を書く(SEO対策)


3. GA4の得意分野:集客の「結果」

GA4は、「来てくれた人が満足したか」という結果を測るツールです。

せっかく店に入ってもらっても、店内が散らかっていたり、レジの場所が分からなければ、お客様は何も買わずに帰ってしまいます。GA4は、そんな「店内の不備」を見つけるために使います。

【こんな時に見るツールです】

  • 「今月はどれくらいの人が来てくれたのか知りたい(ユーザー数)」
  • 「どの記事が一番よく読まれているのか知りたい(PV数)」
  • 「お問い合わせ(コンバージョン)に至った確率はどれくらいか知りたい」

→ 対策:ページのデザインを変える、申込みボタンを目立たせる(サイト改善)


4. なぜ「連携」が必要なのか?(最強のタッグ)

「違いは分かった。でも、結局どっちを見ればいいの?」

答えは「両方をセットで見る」です。

片方のカメラだけでは、お客様の行動の「ストーリー」が途切れてしまうからです。

  • サーチコンソールだけ見た場合:「すごい!たくさんの人が看板を見て店に入ってくれたぞ!」→ でも、そのあと全員が何も買わずに10秒で帰ってしまったことに気付けません。
  • GA4だけ見た場合:「A商品がたくさん売れた!」→ でも、その人たちが「何に悩んで(どんなキーワードで)」店に来たのかが分からないので、次の集客に活かせません。

この2つを連携(リンク)させることで、「『スキーウェア 選び方』と検索して入店した人が(サーチコンソール)、解説記事を熟読して、最終的に『スキーウェア』を購入してくれた(GA4)」という一連のストーリーが見えるようになるのです。

※まだ連携していない方は、こちらの記事『【GA4】どんなキーワードでサイトに来たの?』の手順を参考に、今すぐ設定しましょう。


まとめ:2つで1つの「サイト運営」

最後に、2つのツールの違いを表にまとめました。迷った時はこれを見てください。

特徴Search ConsoleGoogle Analytics 4 (GA4)
役割の例え「店の外」の監視カメラ「店内」の監視カメラ
見ている場所検索エンジン(来る前)Webサイト(来た後)
主なデータ・検索キーワード
・掲載順位
・クリック率
・ページビュー数(PV)
・滞在時間
・コンバージョン数
目的「どうやって集めるか?」
(集客の質の改善)
「どうやって成約させるか?」
(サイトの使い勝手の改善)

御社のWebサイトという「お店」を繁盛させるためには、外の看板(SEO)と、中の陳列(サイト改善)、どちらも欠かせません。

ぜひ今日から、この2つのカメラを意識して使い分けてみてください。

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