Guest Access(ゲスト アクセス)
Guest Access(ゲスト アクセス)とは、Google Workspaceにおいて、自社のGoogle Workspaceアカウントを持たない外部のユーザー(ゲスト)を、一時的に特定のGoogle Workspaceサービスやリソースに招待し、共同作業や情報共有を行う機能のことです。
例えるなら、会社のエントランスに「来客用Wi-Fi」を提供したり、「会議室に一時的に入室許可を出す」ようなものです。会社の正式なメンバーではないけれど、特定の目的のために一時的にアクセスを許可することで、社外との連携をスムーズにします。
Guest Accessが活用される主なシーン
- Google Meetでの会議: 社外の顧客やパートナー、協力会社の人をオンライン会議に招待する場合。ゲストはGoogleアカウントを持っていなくても参加できることが多いです。
- Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドの共同編集: 契約書、企画書、共同プロジェクトの資料などを、外部の担当者とリアルタイムで共同でレビュー・編集する場合。
- Google ドライブのファイル共有: 特定のファイルやフォルダを外部の取引先に安全に共有し、閲覧・ダウンロードを許可する場合。
- 共有ドライブへのゲストアクセス(一部エディション): Google Workspace Enterpriseなどのエディションでは、共有ドライブに外部ユーザーを招待し、共同でファイル管理を行える機能も提供されています。
Guest Accessの主な機能とメリット
- スムーズな外部連携: 社外のメンバーとも、Google Workspaceの共同作業環境を共有できるため、メール添付によるファイルのやり取りやバージョン管理の手間を省き、効率的なコミュニケーションと共同作業を実現します。
- 簡易的な参加・アクセス: 多くのゲストアクセスでは、ゲストは複雑なアカウント作成なしに、招待リンクや指定された方法で簡単にサービスにアクセスできます。特にGoogle Meetでは、Googleアカウントなしでも会議に参加できるオプションがあります。
- 権限の柔軟な制御: 管理者は、Guest Accessの許可範囲を細かく制御できます。
- アクセス権限の種類: 「閲覧者」「コメント可」「編集者」といった権限をファイルやフォルダごとに設定できます。
- 共有設定の制限: Admin Console(管理者コンソール)から、外部共有を完全に禁止したり、特定のドメインのみ許可したり、警告を表示させたりするなど、セキュリティポリシーに合わせた設定が可能です。
- セキュリティと監査性: ゲストによるアクセスも、Google Workspaceのセキュリティ機能によって保護され、必要に応じてアクセスログが記録されます。これにより、情報漏洩のリスクを管理しつつ、外部との協業を安全に行えます。
管理における注意点
ゲストアクセスは非常に便利ですが、機密情報の取り扱いには細心の注意が必要です。管理者はAdmin Consoleで外部共有の設定を適切に行い、どの情報が誰と共有されているかを定期的に確認するなど、セキュリティ対策を怠らないことが重要です。DLP(Data Loss Prevention)機能と組み合わせることで、さらに安全性を高めることができます。