Revisions（リビジョンズ）
Google Workspaceにおける「Revisions（リビジョンズ）」とは、Google ドキュメント、Google スプレッドシート、Google スライドといった共同編集可能なファイルにおいて、過去の全ての編集履歴（変更履歴）を自動的に記録し、管理する機能のことです。日本語では「版の履歴」とも呼ばれます。
例えるなら、ノートに書いた文章を修正ペンで消して書き直しても、元の文章が何だったか、いつ、誰が修正したか、という情報がすべて自動的に保存されており、いつでもその時点の状態に戻したり、変更箇所を細かく確認したりできる「タイムマシン機能」のようなものです。
Revisionsの主な特徴とメリット
- 自動保存と履歴の記録:
- ファイルへの変更は、数秒ごとに自動的に保存されます。ユーザーが手動で「保存」ボタンを押す必要はありません。
- 変更が加えられるたびに、その時点のファイルの状態が「版」（リビジョン）として記録されます。
- 変更内容の可視化:
- どのユーザーが、いつ、文書のどの部分を変更したかが色分けされて表示されるため、共同編集時の変更点を一目で把握できます。
- 「版の履歴」画面では、特定の時点のバージョンをクリックすると、その時点のファイルの内容が確認でき、現在のバージョンとの違いも分かりやすく表示されます。
- 過去のバージョンへの復元:
- 誤って重要な部分を削除してしまったり、特定の変更を取り消したい場合でも、過去の任意のバージョンを選択して、その状態にファイルを復元することができます。これにより、安心して共同作業を進められます。
- 共同作業の効率化と安心感:
- 複数人が同時に編集する際に、誰がいつ、どのような変更を加えたかを明確に把握できます。
- 間違った変更を恐れることなく、自由に編集や試行錯誤ができるため、チーム全体の共同作業が円滑になります。
- 「誰かが変なことをしたらどうしよう」という不安が軽減され、積極的に貢献できます。
- コンプライアンスと監査証跡:
- 文書の変更履歴が完全に残るため、特定の情報がいつ、誰によって追加・削除されたかを追跡できます。これは、コンプライアンス要件への対応や、内部監査、トラブルシューティングの際に重要な証跡となります。
Revisionsの利用方法
Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドの各ファイルで、「ファイル」メニューから「版の履歴」→「版の履歴を表示」を選択することで、過去のすべてのリビジョンを確認・管理できます。
Revisions機能は、Google Workspaceの共同編集の強みを支える非常に重要な機能であり、企業内の情報資産の正確性と安全性を保つ上で不可欠な要素です。