Sharing Setting(シェアリング セッティング)
Sharing Setting(共有設定)とは、Google WorkspaceのGoogleドライブに保存されているファイルやフォルダ、またはGoogleドキュメント、スプレッドシート、スライド、フォームなどのコンテンツを、誰に、どのような権限でアクセスを許可するかを設定する機能のことです。
例えるなら、会社の重要な書類を誰に「閲覧だけ許可するのか」「書き換えを許可するのか」「持ち出しを許可するのか」といったルールを、デジタル上で細かく設定する「情報公開のルールブック」のようなものです。
共有設定の主な要素
共有設定では、主に以下の2つの要素を設定します。
- 共有の範囲(誰にアクセスを許可するか):
- 特定のユーザーとグループ: 最もセキュアな方法で、共有したい相手のGoogleアカウントのメールアドレスを直接指定して共有します。社内外の特定の個人や、Googleグループ(部署やチーム)に対して共有できます。
- リンクを知っている全員(組織名): 組織内のユーザーがリンクを知っていればアクセスできる設定です。社内向けに情報を共有する際に便利です。
- リンクを知っている全員: Googleアカウントへのログインの有無にかかわらず、リンクを知っている人なら誰でもアクセスできる設定です。ウェブサイトに公開したり、多数の人に一斉に情報を共有したりする際に利用されますが、情報漏洩のリスクがあるため、機密性の低い情報に限定して利用すべきです。
- 一般公開: インターネット上で誰でも検索して見つけられるようにする最も公開度の高い設定です。
- アクセス権限(どのような操作を許可するか):
- 閲覧者(Viewer): ファイルの内容を見ることだけができる権限です。ダウンロード、印刷、コピーは可能ですが、編集はできません。
- 閲覧者(コメント可 / Commenter): 閲覧者に加えて、ファイルの内容にコメント(意見や提案)を書き込むことができる権限です。直接内容を編集せずにフィードバックを募る場合に便利です。
- 編集者(Editor): ファイルの内容を自由に編集できる権限です。共同で資料を作成する際に設定します。
- (共有ドライブの場合)閲覧者、コメント投稿者、投稿者、コンテンツ管理者、管理者といった、より詳細な権限レベルが設定できます。
共有設定の重要性とメリット
- 共同作業の促進: チームメンバーや社外の協力者と効率的にファイルを共有し、リアルタイムで共同作業を進めることができます。
- 情報共有の効率化: 必要な情報を必要な人に、適切な範囲で素早く提供できます。メールでの添付ファイルによるやり取りと異なり、常に最新のファイルが共有されます。
- セキュリティの確保: 誰がどの情報にアクセスできるかを細かく制御することで、情報漏洩のリスクを最小限に抑えます。特に機密性の高い情報には、限定的な共有設定が不可欠です。
- 管理の柔軟性: 組織のセキュリティポリシーや業務の特性に合わせて、ファイルごとの共有設定を柔軟に調整できます。
Google Workspaceの管理者は、Admin Console(管理者コンソール)から、組織全体の共有設定に関するデフォルトポリシーを設定し、外部共有を制限したり、特定の共有方法をブロックしたりすることも可能です。これにより、組織全体のセキュリティと情報ガバナンスを維持しながら、共有機能の利便性を最大限に活用できます。