20
Chromebook(クロームブック)
Chromebook(クロームブック)とは、Googleが開発した「ChromeOS(クロームオーエス)」というオペレーティングシステム(OS)を搭載したノートパソコンの一種です。WindowsやmacOSを搭載した一般的なパソコンとは異なり、主にインターネットとクラウドサービスの利用に特化して設計されています。
Chromebookの主な特徴とメリット
- シンプルで高速な動作: ChromeOSは非常に軽量で、起動が速く(約8秒)、動作も軽快です。余計な機能が少ないため、低スペックのモデルでもサクサクと動き、インターネットブラウジングやGoogle Workspaceアプリを快適に利用できます。
- 高いセキュリティ: 多層的なセキュリティ機能が標準で組み込まれており、自動更新によって常に最新のセキュリティが保たれます。ウイルス対策ソフトが不要なほど堅牢で、ランサムウェアやマルウェアからの脅威に対して強固な保護を提供します。OSが読み取り専用の領域に保存され、起動時に常に整合性をチェックする「確認付きブート」などの機能があります。
- クラウドベースの設計: データのほとんどはGoogleドライブなどのクラウドに保存されるため、本体のストレージ容量が少なくても問題ありません。どこからでも自分のファイルにアクセスでき、もし端末を紛失したり破損したりしても、データが失われる心配が少ないです。
- Google Workspaceとの親和性: Gmail、Googleドキュメント、スプレッドシート、スライド、Google Meet、GoogleカレンダーといったGoogle Workspaceのアプリケーションが標準で利用でき、非常にスムーズに連携します。共同編集機能などを最大限に活用できます。オフラインでの作業も一部可能です。
- 手頃な価格: 比較的安価なモデルが多く、導入コストを抑えられます。これは、高性能なハードウェアが不要なChromeOSの特性と、クラウドベースの設計によるものです。
- 管理のしやすさ(企業・教育機関向け): 「Chrome Enterprise Upgrade」や「Chrome Education Upgrade」といったライセンスを組み合わせることで、Google WorkspaceのAdmin Consoleから数千台ものChromebookを一元的に設定・管理できます。デバイスの配布、利用制限、紛失時のリモートワイプ(遠隔消去)などが容易に行え、IT管理者の負担を大幅に軽減できます。
Chromebookのデメリット(一般的なPCとの比較)
- インターネット接続が前提: 基本的にインターネットに接続して利用することを前提としています。オフラインで利用できる機能もありますが、一部制限があります。
- Windows/Macアプリが利用できない: WindowsやmacOS向けの専用アプリケーション(例:高度な動画編集ソフト、特定のCADソフトなど)は直接インストールして利用できません。代替のWebアプリやAndroidアプリ、またはリモートデスクトップでの利用を検討する必要があります。
- ストレージ容量: 本体ストレージは小さめですが、クラウドストレージの利用が推奨されるため、これがデメリットとなるかは用途によります。
Chromebookは、Webブラウジング、文書作成、メール、オンライン会議など、日常的な業務や学習用途において、高い生産性とセキュリティ、そしてコストパフォーマンスを発揮するデバイスとして、ビジネスや教育現場で導入が進んでいます。
関連リンク
- Chromebook について – Google Chromebook ヘルプ
- ビジネスに適した安全なクラウド ファーストの OS – ChromeOS
- 学校向け Chromebook の紹介 – Google for Education