13
Scripts(スクリプト)
Google Workspaceにおける「Scripts(スクリプト)」とは、Google Apps Script(GAS / グーグル アップス スクリプト)というプログラミング言語を使って作成される、Google Workspaceの各アプリケーションの機能を自動化したり、連携させたりするための小さなプログラムのことです。
例えるなら、Google Workspaceの様々なアプリ(Gmail、スプレッドシート、ドライブなど)を、あなたの指示通りに動かすことができる「個人的なアシスタントロボット」を、自分で作って動かすようなものです。これにより、手作業で行っていた定型業務を自動化し、作業効率を大幅に向上させることができます。
スクリプトの主な機能と活用例
Google Apps ScriptはJavaScriptというプログラミング言語をベースにしており、Google Workspaceの各サービスに対して命令を出すことができます。
- Google スプレッドシートの自動化:
- 特定の条件を満たした場合にメールを自動送信する。
- 毎日決まった時間にスプレッドシートのデータを別のシートにコピーする。
- フォームからの回答を自動的に整形し、レポートを作成する。
- スプレッドシートの特定のセルが変更されたら、自動的にSlackに通知を送る。
- Gmailの自動化:
- 特定の差出人からのメールを自動的に特定のフォルダに振り分ける。
- 受信したメールに特定のキーワードが含まれていたら、自動的に返信する。
- 未読メールをまとめてリスト化し、毎日特定の時間に通知する。
- Google ドライブの管理:
- 特定のフォルダにアップロードされたファイルを自動的に別のフォルダに移動する。
- 一定期間アクセスされていない古いファイルを自動的にアーカイブする。
- 共有ドライブ内のファイルのアクセス権限を定期的にチェックし、レポートを作成する。
- Google カレンダーとの連携:
- スプレッドシートのデータに基づいて、自動的にGoogleカレンダーに予定を登録する。
- 会議の前に、参加者に自動的にリマインダーメールを送る。
- Google ドキュメントの機能拡張:
- 特定のテキストを自動的に置換する。
- ドキュメントの内容を自動的に他の形式(PDFなど)でGoogleドライブに保存する。
スクリプトのメリット
- 作業の自動化と効率化: 繰り返し行う定型作業や、複数のアプリケーションにまたがる作業を自動化することで、手作業にかかる時間を大幅に削減し、ヒューマンエラーを防ぎます。
- 生産性の向上: 従業員はルーチンワークから解放され、より創造的で価値の高い業務に集中できるようになります。
- カスタマイズ性: 企業や個人の特定のニーズに合わせて、Google Workspaceの機能を柔軟にカスタマイズし、最適化できます。
- コスト削減: 外部の有料ツールやシステムを導入することなく、既存のGoogle Workspace環境内で業務を自動化できる場合があります。
- システム連携: Google Workspace内だけでなく、外部のWebサービス(API連携が可能なもの)とも連携させることが可能です。
スクリプトは、プログラミングの基礎知識があれば誰でも始めることができ、Google Workspaceをさらに強力なビジネスツールへと進化させるための無限の可能性を秘めています。