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Storage(ストレージ)
Google Workspaceにおける「Storage(ストレージ)」とは、Googleのクラウド上に、ユーザーのファイル、メール、写真、その他のデータを保存できる容量(空間) のことを指します。
例えるなら、パソコンのハードディスクやスマートフォンの容量が物理的な「保存庫」であるのに対し、ストレージはインターネット上に存在する「デジタルな保存庫」のようなものです。Google Workspaceでは、このストレージが各ユーザーや組織全体に割り当てられ、Gmail、Googleドライブ、Googleフォトなどのサービスで利用されます。
Google Workspaceにおけるストレージの主な特徴
- クラウドベース: データはすべてGoogleのデータセンターに安全に保存されます。これにより、デバイスの故障や紛失によってデータが失われるリスクが低減され、インターネット接続があればどこからでもデータにアクセスできます。
- 共有ストレージプール: Google Workspaceのビジネスエディション(Business Starter, Business Standard, Business Plus)では、ユーザーごとに一定のストレージ容量が割り当てられ、それらが「プールされた容量」として組織全体で共有されます。例えば、Business Standardでは1ユーザーあたり2TBのストレージが提供され、組織全体でその合計容量を柔軟に利用できます。特定のユーザーが多くのストレージを消費しても、他のユーザーの空き容量があれば問題なく利用できます。
- 大容量と拡張性:
- Business Starter: 30GB/ユーザー
- Business Standard: 2TB/ユーザー
- Business Plus: 5TB/ユーザー
- Enterprise: 実質無制限(通常1TB/ユーザーから始まり、必要に応じてGoogleが提供) と、企業規模やニーズに応じて大容量のストレージが提供されます。必要に応じて容量を増やすことも可能です。
- Business Starter: 30GB/ユーザー
- 利用されるサービス: 割り当てられたストレージ容量は、主に以下のGoogle Workspaceサービスで利用されます。
- Gmail: 送受信されるメールの本文と添付ファイル
- Google ドライブ: Googleドキュメント、スプレッドシート、スライド、フォームなどのGoogle形式ファイル、およびPDF、画像、動画、Microsoft Officeファイルなどの非Google形式ファイル
- Google フォト: Google Workspaceアカウントのストレージには含まれませんが、設定によってはGoogleドライブのストレージを消費する場合があります(個人用アカウントでの高画質無料アップロードは終了しています)。
- Gmail: 送受信されるメールの本文と添付ファイル
ストレージ管理の重要性
- コストの最適化: 適切なプランを選択し、不要なデータがストレージを圧迫しないよう管理することで、コストの無駄を省きます。
- 効率的なデータ利用: 必要な情報に素早くアクセスできるよう、ファイルを整理し、不要なデータを削除することが重要です。
- セキュリティとコンプライアンス: 機密性の高いデータが適切に保存され、必要な保持期間が過ぎたデータは削除されるように、ストレージポリシー(Retention Policy)を適用することが重要です。DLP(Data Loss Prevention)と連携し、情報漏洩を防ぎます。
- パフォーマンス維持: ストレージ容量がひっ迫すると、ファイルのアップロードや同期の速度が低下する可能性があります。
Google Workspaceのストレージは、企業がデジタル資産を安全に保管し、共同作業を円滑に進めるための基盤となります。管理者は、Admin Console(管理者コンソール)から組織全体のストレージ使用状況を監視し、必要に応じてポリシーを調整できます。