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Google Workspaceがワークフローを支援する仕組み
Workflow(ワークフロー)
Workflow(ワークフロー)とは、Google Workspaceの文脈において、特定の業務やプロセスを完了させるために必要な、一連のタスク、手順、承認の流れを自動化または効率化する仕組みのことです。情報の共有、共同作業、承認、通知などがスムーズに行われるように設計され、業務の効率化と標準化を目的とします。
例えるなら、会社で「休暇申請書を提出したら、まず上司が承認し、次に人事部が確認して、最後にシステムに反映される」といった、紙の申請書を回していた手続きを、デジタル上で自動的に適切な人に情報が渡り、承認されたら次のステップに進むようにする「デジタルな業務手続き自動化」のようなものです。
Google Workspaceがワークフローを支援する仕組み
Google Workspaceの様々なツールを組み合わせることで、多様なワークフローを構築・効率化できます。
- Google フォームとスプレッドシートによる申請・集計:
- 申請・入力: Google フォームを使って、各種申請書(休暇申請、経費申請、備品購入申請など)や報告書、アンケートの入力フォームを作成します。
- 自動集計: フォームから送信されたデータは、自動的にGoogle スプレッドシートに集計されます。
- 承認・通知の自動化:
- Google Apps Script(GAS): スプレッドシートに入力されたデータをトリガー(引き金)として、GASを使って自動的にメール通知(承認依頼や確認通知)を送信したり、Google Chatにメッセージを送ったりできます。
- 承認機能: Googleドキュメントやスプレッドシートなどには、レビュー・承認機能が組み込まれており、特定の箇所やファイル全体に対して承認依頼を出すことができます。
- 共同作業と情報共有:
- Google ドキュメント、スプレッドシート、スライド: 承認やレビューが必要なドキュメントを共有設定で関係者に共有し、コメント機能や提案モードを使って共同でレビューや修正を行います。バージョン履歴で変更履歴を追跡できます。
- Google ドライブ / 共有ドライブ: ワークフローに関連する全てのファイルや資料を一元的に保存し、適切なアクセス権限を設定して安全に共有します。
- タスク管理と進捗追跡:
- Google ToDo リスト / Google スプレッドシート: ワークフロー内の各タスクを管理し、担当者、期日、ステータスを追跡します。
- Google Chat: リアルタイムなコミュニケーションで、タスクの進捗状況を共有したり、緊急の確認を行ったりできます。
- ノーコード開発ツールとの連携(AppSheet):
- AppSheet: Googleスプレッドシートなどのデータを基に、より複雑なカスタムワークフローアプリをノーコードで開発できます。例えば、現場からの報告書提出・承認フローをスマートフォンアプリで完結させる、といったことが可能です。
- AppSheet: Googleスプレッドシートなどのデータを基に、より複雑なカスタムワークフローアプリをノーコードで開発できます。例えば、現場からの報告書提出・承認フローをスマートフォンアプリで完結させる、といったことが可能です。
ワークフローを導入するメリット
- 業務効率の向上: 手作業や紙ベースでの手続きを削減し、時間と労力を大幅に節約します。
- ヒューマンエラーの削減: 自動化により、入力ミスや伝達ミス、承認漏れなどの人為的ミスを減らします。
- 透明性の確保: ワークフローの進捗状況が可視化され、ボトルネックを特定しやすくなります。
- 標準化と品質向上: 業務プロセスが明確になり、誰が行っても同じ品質で作業を進められるようになります。
- 迅速な意思決定: 承認プロセスが効率化されることで、意思決定のスピードが向上します。
- コンプライアンスの強化: 承認履歴や記録がデジタルで残り、監査対応や情報ガバナンスに役立ちます。
Google Workspaceは、これらの機能とツールを組み合わせることで、企業の様々な業務におけるワークフローを改善し、生産性向上とビジネスの加速に貢献します。