GoogleサービスのSLAとダウンタイムへの備え
ビジネスでGoogle WorkspaceやGoogle Cloud Platform (GCP) などのGoogleサービスを利用しているユーザーは、「サービスが停止したらどうしよう…」と不安になることはありませんか?
重要な顧客データの管理や、ビジネスの基幹となるシステムにGoogleサービスを利用している場合、 万が一のサービス停止はビジネスに大きな影響 を及ぼす可能性があります。
そんな事態に備えるために重要なのが SLA (Service Level Agreement) です。
SLAとは?
SLAとは、日本語で「サービスレベル合意」と呼ばれ、サービス提供者と利用者の間で締結される、 サービスの品質に関する合意のことを指します。
SLAには、一般的に以下の項目が記載されます。
- サービスの可用性(最重要)
サービスが利用可能な時間の割合。一般的に%で示される。
1か月のうち、まったく止まらないことを保証している場合は100%、平均3日間停止する場合は90%になります。
SLA99.999%を保証するサービスの場合、万が一障害が発生しても26秒以内に復旧することを保証しています。 - パフォーマンス
サービスの応答時間や処理速度。 - サポート
障害発生時の対応時間や対応方法。 - ペナルティ
SLAで定められたサービスレベルを満たさなかった場合の補償内容。
Googleサービスにおいても、 SLAで定められたサービスレベルを満たさなかった場合、一定の サービスクレジット が提供されます(無料のサービスは対象外です)。
GoogleサービスのSLA
Googleは、提供するサービスごとにSLAを公開しています。
Google WorkspaceのSLA
Google Workspace (旧G Suite) は、GmailやGoogleドライブ、Google Meetなど、ビジネスに必須のツールを提供するクラウドサービスです。Google WorkspaceのSLAでは、 サービスの可用性目標として99.9%を掲げています。
つまり、1ヶ月あたり最大43分29秒のダウンタイムが許容される計算となります(逆に言うと、この時間以内であればサービスが停止しても補償はありません)。年間で考えると、最大で8.76時間程度はサービスが停止する可能性がある、ということを念頭に利用しましょう(実際にそこまで長時間停止したことは無いようです)。
Google Workspace サービスレベル契約
https://workspace.google.com/intl/ja/terms/sla/
Google Cloud Platform (GCP) のSLA
GCPは、仮想マシン、データベース、ストレージなど、多岐にわたるクラウドサービスを提供するプラットフォームです。GCPのSLAは、サービスごとに異なり、例えば、Compute EngineのSLAでは、 月間稼働率99.95%を保証しています。
SLAを確認するメリット
GoogleサービスのSLAを確認しておくことで、以下の様なメリットがあります。
- サービスの信頼性を客観的に評価
SLAは、サービスの信頼性を測る客観的な指標となります。 - ダウンタイムへの備え
SLAで定められたサービスレベルを理解しておくことで、万が一のダウンタイムに備えることができます。 - サービス提供者との交渉
SLAの内容に基づいて、サービス提供者とサービスレベルに関する交渉を行うことができます。
高い信頼性と安定性を誇るGoogleサービス
Googleサービスは、高い信頼性と安定性を誇っていますが、万が一のダウンタイムに備え、SLAの内容を理解しておくことは重要です。
- Googleサービスを利用する際は、事前にSLAを確認しましょう。
- SLAで定められたサービスレベルと、自身のビジネス要件を照らし合わせて、適切なサービスを選択しましょう。
Googleサービスを安心して利用するために、SLAを確認しておきましょう!
サービスが使えない?停止しているかも? というときは、ステータスダッシュボードで確認しましょう。
【Googleのサービスが使えない? そんなときはステータスダッシュボードを確認しよう】
https://www.gcafe.jp/google_status_dashboard/